ここでは今までの自作の新作落語を中心にそれぞれ噺のエピメ[ドを含め紹介と解説を致します。 己の落語頭脳のレストアためにももう一ぺん振り返るのです。 とても人様の前に出せるモノではないものまでご紹介! 大まかな自己評ですが、5段階の評価を付けてみました。
何なの!観客ビックリ度数
使えるネタ度数

これはお客様が笑う笑わぬ以前に「この噺、この人は何なんだろう」と思ったであろう 数値です。僕の場合最初の頃はとても多かったのです。 5以上付いてる場合はその時、客席は想像以上の状態であったという事です。
一般大衆芸狽ニして仕事や寄席で少しは使えそう、また使えたネタ度数です。


「走るきのこ」 (2001/10/08)

初演・平成3年場所・東芝銀座7「コミック落語会」

何を隠そう私の最初の新作落語です。初めての自由表現の落語。落語としてもちろん言葉を人に伝える事さえ 出来ていなかったのです。確かこの時、初めて春風亭昇太師に会う。「東京ラブストーリー」落語版をやって ガンガン受けていた。今ではすっかり世話している、いやとても世話になっている。感謝。


ストーリーはキノコがひたすら走り続ける。そこらじゅうのモノをなぎ倒しながら全力で走るきのこ。 何故かロシアから猛スピードでシベリア鉄道を走る。勢いがつきウラジオストックを抜けオホーツク海へ・・・ 太平洋、日付変更線を通りアメリカ合衆国でキノコ雲になったとういうばかばかしいお話。

「信号くん」 (2001/10/07)

初演平成3〜4年頃、場所・池袋文芸座「ル・ピリエ」「応用落語」 相変わらずの擬人化。

きっと好きなんですね。動物やモノが僕らと同じように喋ったりする事が。 古典落語「狸札」のフレーズで「誰だい?」「狸です」を用いて「誰だい?」「しんご〜〜きです」等と 三遊亭白鳥さんに教わった技?を使ったりした。


ストーリーは信号機が恋をする話。
その男性がそこを通るとその歩行者用信号機がドキドキし始め(なぜか 女性)青の点滅が早くなったり、赤が点滅したりして町が混乱する。そこへお父さん信号機の車道の信号機 が「二人の言い分を聞こう」と言い出す。

「スクランブル・エゴ」 (2001/10/06)

初演・平成4年文芸座ルピリエ応用落語会

きっと自分自身が何か病んでいたのでしょうか。
こういったネタが好きでした。しかしこれと同じアイデアで 設定が違うネタをたまたま見に行った「吹越満」さんがやってました。とても受けてました。自分の技術と 表現の技量の無さを痛感し、一方で「アイデアは間違ってないんだ!」と言い聞かせた事を覚えています。


ストーリーは、男が右腕をガス爆発で失い、生物博士の父親に人造の腕をつけてもらう事に、テストついでに 買い物を頼まれた男は自転車に乗って行くのだが勝手に右腕が右折をしたり人を殴ったり、恋心を抱いている レジのお姉さんにも右腕、右手が意味不明な動きをする。
さんざんな目に合いうちへ帰る。 元の腕に変えてくれと頼む。 いかし元の腕は勝手に父親の手伝いをしている。
「いや〜元の腕はワシの右腕になった」

「吉田町246」 (2001/10/05)

初演・平成4年落語協会2階「落語道場」

何か人がやっていな事をと自分なりに考えやってみたが結局他の方がやっているやり方の目先を変えた だけであった。
ほんと僕はなんでもやってみて膚感覚でなんとなくわかるんですね。 脳の大事な個所が足りないのだろうか。


ストーリーはある銀行に元自衛隊員が強盗に入る。(確かこの当時そんな事件があった)そしてその強盗が家から 銀行へ向かう様子をロールプレイングゲームの画面のように演じていく。 どういうことか、高座の後ろに大きな手書きの架空の吉田町という町の地図を貼り、その移動を座布団に座り ながら横を向いたり後ろを向いたり逆さになってみたりして大汗をかきながら銀行強盗を実行する。
この話は物語より移動する事がメインになってしまった。

「横隔膜万歳」 (2001/10/04)

初演・平成4年文芸座ルピリエ応用落語会

この話は今でも好きです。
「横隔膜が外れると面白いなあ」と思ったのがはじまりでした。 この頃応用落語会でやるネタを円丈師匠を交え事前に発表する、という事をやってました。 この時は落語協会の2fでした。
僕が「横隔膜を外すと・・」と話をしたら落語の組立では 「外すぞ!」「外れる分けないだろ!」という運びにすようにと教えてもらいました。 まったくその通りで方法論をたくさん学びました。
その時に円丈師が「でもあなたが外したかったら 横隔膜を外した方がいい、横隔膜の外し方は・・・・・・・」あとは内緒です。 横隔膜が外れた喜びは今でも忘れません。もちろんホントに外れたわけではないです。

一見つかみ所のないような話ですがなぜかこの話は芸人仲間にいまだにに「あのネタどうした?」と 言われます。
いいのか悪いのか。でも何かがあるのではとそんな気になります。
二つ目昇進後末広亭でこのネタをやった後「こんな話好きです。」と数人の男女に囲まれる。 普段は古典落語「初天神」とかやっているんです、と言えなかった。


ストーリーはある会社員の所へ早朝、小包みが届く。送り主の名はよくわからない。開けてみると「アナタの横隔膜は 汚れています。新しいモノとお取り替え下さい。めんどくさがり屋のアナタ古い横隔膜は巾着になります。 横隔の巾着・おうちゃく。〜〜〜〜〜〜今回は特別にゾウの鼻をプレゼント」それぞれに横隔膜のはずし方 ゾウの鼻の付け方を見ながら実行してみる。
しかしゾウの鼻が胸にくっつき離れない。そのまま会社へ。 3日後再び小包みが、「この牛の足をつけないとアナタはゾウになります。牛の足の付け方は・・・」 牛の足を右肩へ、そして3日後ごとに「虎のしっぽ」「ウサギの耳」「キリンの首」「大アリ食いの口」 「カメの甲羅」「ペンギンの羽」・・・・・・体にどんどん動物の一部がくっついている。 出社の度に何かが増えていくのでもちろん会社でも嫌がられる。このままじゃ仕事が出来なくなるためこの へんてこなモノの送り主を探し出し一言「いいかげんにしろ!!とりあえず猫の手を貸してくれ」

「歯磨き討ち」 (2001/10/03)

初演・平成5年文芸座ルピリエ応用落語会

今の所、唯一の仇討ちもの。
これは歯磨きって面白い、と思ったんです。ましてや人に歯を磨かれるなんて 何だか言葉では言い表せない何かを感じたのです。この頃は二つ目に昇進し、お客様に伝える事は自分なりに 考え始めていました。(じゃあ、わかりやすい話をすればいいのですが・・)
なんと仕込み杖のごとく 自分の扇子を改造して扇子から歯ブラシの模型が飛び出すようなモノを製作したのです。完成した時はかっこ よかったのですが・・・・。
落語協会で協会幹部が若手の落語を見て評する「二つ目勉強会」という会がありそこでこのネタをかけたのです。 こんなばかばかしいネタにも関わらず古今亭志ん朝師匠が「私はどういう歯磨きがくやしいか〜〜」と 真剣に言って下さったのは大変有り難かったです。 このネタは後に柳家喬太郎さんにやってもらったりもしてます。


ストーリーは歯を無理矢理磨かされた恨みをはらすというもの。
代々「家の祖先はあそこの先祖に歯を磨かれて 悔しかったんだ」と遺言が残っている。そして今日は300年の恨みをはらす日、喫茶「あだち」。
だがそれを仇討ちと読みここぞとばかりに乗り込んで行く。その磨いたであろう子孫の前に出て 「歯を磨かせろ」とすごむ。 「いいですよ」「ばかやろ〜少しは嫌がるんだ」等とはじまる。そのうち歯磨き返しで磨き返されてしまう。
そうして助けを呼ぼうとあたりを見るとそこらじゅうで仇討ちが行われている。「父親の仇、耳掻きやらせろ!」顔ふきの源太が「よくも顔を洗ったな」そこに顔洗いの虎。かさぶたのノリ吉にかさぶたはがしの熊。てんや わんやの大騒ぎ・・・・・。

「お掃除母さん」 (2001/10/02)

初演・平成5年落語道場落語協会2階

二つ目昇進し、今思えば普通に前座時代教わった事をやってていいんじゃないかと思うのですが。寄席ネタとして 作りました。二つ目披露ということで寄席に30日間連続でちょっと深い所に上がれるのです。
楽屋では先輩に手ぬぐいを渡しご祝儀を戴くのです。そこで見る先輩は「今度昇進したヤツはどんな 事やるのかな」と見るのです。そこで何か人と違う事で客も楽屋も驚く事をやりたかった僕がやった 事は高座に掃除機を持ち込み高座を掃除したりするネタでした。
何だったんでしょう。きっと目は血走って いた事でしょう。
だからといってマイ掃除機を持ち歩く事はめんどくさいので各寄席の備え付けの掃除機を 勝手に使いました。浅草演芸ホールでは受けました。
それ以外はそれほど受けませんでした。逆にお客に 「何だ!」と睨まれたりもしました。
そんな時は掃除機片手に睨み返してました。いけません。 新宿末広亭で江戸情緒を感じたい客の前で掃除機片手に叫んでいると誰かが舞台袖で大笑いしてました。 静かな客席を後に楽屋に戻ると円蔵師匠と馬風師匠。「バカだね〜〜お前は、ははは・・」嬉しかったです。 国立演芸場でこのネタをやったら、(あそこの掃除機は業務用のでかいモノなのです。) 「やめて下さい。掃除機を引きずるとウチのヒノキ舞台に傷がつきます。」 このネタが原因がどうかわかりませんがその後、しばらく各寄席から声がかかりませんでした。


ストーリは単純なのですが少しばかり無理がある。ある休日どこにでもあるような家族。ショッピングカード をめぐって兄弟ゲンカ。お母さんは掃除がはかどらない。「どいてと言いながら掃除をし、言うこと聞かない ので子供達のそのカードや大事なモノまで吸い取ってしまう。今度はゴロゴロしている父さんの吸いかけの タバコや股引何でも吸い取って「私を怒らすと何でも吸い取るのよ。」そうこうして、何度声をかけても 知らんぷりする天の邪鬼なおじちゃん。
とうとうおじいちゃんをずずーーとこの掃除機で吸い取ってしまう。 その後掃除が終わり中のモノをみんなで取り出し反省する。おじいちゃんも今度ばかりは驚いて 「これからはそうじきじいさんになろう」

「最終宣告」 (2001/10/01)

初演・平成5年文芸座ルピリエ応用落語会

この話でかなり自分が変わりました。時代もあったんでしょうか、かなり殺伐としたブラックな話ですが その頃何度がやったのですが受けました。
というより自分の感触で反応があったという事でしょうか。 そういった初めての話でした。その時円丈師が「それ、それ、その感覚を忘れるな!」あまりの大声に その時はびっくりしただけでした。
もちろん寄席ではやった事はないが大学の学園祭等でやって思った以上の反応があった。


ストーリーは悶々とした若い会社員が「自分のやりたい事ってなんなんだ」と悩む。それを会社の帰り送ってくれた 先輩の車の中でふと話しかけてみる。「そんな事実際やれてる人なんていねーよ」と言ってはいるのだが その先輩も同じ悩みを持っていた。
そこで先輩が「じゃあオレんちで寄せ鍋でもやるか」「いいですね」 と意気投合。スーパーへ行き、男は買い物へ、先輩は車の中で待つことに。久しぶりのスーパーでの買い物 見切り品や試食品、季節ごとに変わる野菜や果物、その値段・・・レジでのカゴさばき、巻き付けられた ビニール袋・・男は「楽しいこれだ!!やりたい事は!」と買い物に目覚める。 一方車中で待つ先輩は車を移動させようとして自転車の少年をはねてしまう。少年の打ち所がわるく コンクリートに激突血塗れの姿を呆然と立ちすくし震えながら見ている。
そして車に乗り脇へ寄せる その時「何だこの感触は、オレの体は喜んでいるのか?まさか、おれが求めていたモノはこれだったんだ! ひき逃げだ!やるぞ!ひき逃げ」 そこへ男が戻って二人同時に「やりたい事が見つかった!」「買い物でしょ」「いや、ひき逃げだ。」 先輩の暴走は止まらない。
親子連れの子供をまずひいてバックミラーに写った「何てことを」という母親を バックでひいていく「おれは最終宣告者だ!!」目み見える範囲のモノを次々とひいていく。
もう一人の男のひき逃げが楽しくなる。最後に車が動かなくなり歩いて「これもひき逃げだ。植物、虫へ 最終宣告だ!」と言って踏みつけていく。
そして向かい側から走ってくる大型トラックに向かって歩いていく。 「トラックだろうがオレがひいてやる!」2人の男はトラックにはねられ血塗れで倒れ、最後の言葉を交わす。
「先輩、どうしてこんな事したんですか」「わからないがここには、ひかれる魅力があったんだ」


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